タブ切り替えUIの次に来るものは?

MDI方式のアプリケーションがすっかり陰を潜め、その代替とばかりにTDI(Tabbed Document Interface)が台頭して久しいです。MDIは確かに使いにくく、Microsoft自身が非推奨していることからも、失敗作のインターフェイスだと思います。でも僕は、かといってTDIが特に優れているとも思わないです。

TDIはシンプルなだけに操作しやすいですが、悪く言えばそれだけです。アプリケーションが同時に複数のドキュメントを扱う能力を持っているのであれば、それを同時にユーザに提示することこそがUIの命題になるべきなのに、TDIはそこをあっさり放棄して、一度に一つのドキュメントしか見られないという窮屈な制約をユーザに課します。

複数のドキュメントを同時に見たいときは複数ウィンドウ+TDIでいいじゃんという考えもあるでしょうが、それって結局、『デスクトップ領域全体を使ったMDI』になってしまう。一つ一つのウィンドウをサイズ調整して、重ならないように並べるのは面倒臭いし、スクリーンを効率良く使えないです。

現在のタブ切り替えUIは、複数ドキュメントに対する最終解とはとても思えないので、もっと良いUIを考えてみたいです。タブ自体は残すとしても、『タブ+α』のαの部分が欲しい。

僕が個人的に気に入っているのは、スプリッタでウィンドウを分割する方式です。メリットは、画面領域に無駄が生じないことと、各分割エリアのサイズを簡単に調整できることです。もっとも、Excelに付いているような伝統的なウィンドウ分割機能だけでは役不足なので、もっと自由自在に分割領域を動かせるスマートなUIを作れないか考えているところです。