情報可視化についての思考を深められる『ビューティフルビジュアライゼーション』

オライリー・ジャパンから、『ビューティフルビジュアライゼーション』を献本いただきました。ありがとうございます。

ビューティフルビジュアライゼーション (THEORY/IN/PRACTICE)

ビューティフルビジュアライゼーション (THEORY/IN/PRACTICE)

情報視覚化の書籍といえば、本書と同じ増井俊之さんの監訳で、2008年にオライリーから『ビジュアライジング・データ』が出ています。

ビジュアライジング・データ ―Processingによる情報視覚化手法

ビジュアライジング・データ ―Processingによる情報視覚化手法

『ビジュアライジング・データ』は、Processingを使った情報可視化手法のガイドで、サンプルコードが豊富に使われていて、かなり実践的です。これと比較すると、『ビューティフルビジュアライゼーション』の方はコードや技術解説が最低限に抑えられ、その分、可視化手法の背景にある思想、着想に重点が置かれており、エッセイに近い書籍になっています。

エッセイといっても、抽象的な話が続くわけではなく、Wordleやニューヨーク地下鉄路線図のデザインなど、筆者が実際に関わったプロジェクトの事例をベースに書かれていて、興味深く読めます。

個人的に面白かったのは、情報可視化にアニメーションを取り入れることの是非を考察している章です。この章では、安易なアニメーションがかえってユーザを混乱させるという実験結果が示されています。こうした結果を踏まえ、アニメーションを使用する場合の原則が分かりやすく整理されていて、参考になりました。

表紙のデザインが奇麗ですが、中身もカラーの可視化イメージが大量に使われていて、図を眺めるだけでいろいろインスピレーションが得られそうです。